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2024年7月26日公開

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映画『乱歩の幻影』

映画『乱歩の幻影』公式コピー

映画『乱歩の幻影』公式コピー

映画『乱歩の幻影』メインイメージ

原作 『網走発遙かなり改訂完全版』 島田荘司 (講談社文庫)

原作 『網走発遙かなり改訂完全版 島田荘司 (講談社文庫)

2024年7月26日
公開

上映劇場Screening theater

「乱歩の幻影」初日舞台挨拶付き
特別上映のお知らせ

7月26日 池袋HUMAXシネマズ

登壇
島田荘司 秋山純 結城モエ 高橋克典 嘉島陸 小貫莉奈
司会
加藤雅也 中井由梨子
一部
15:30~
二部
18:40~

7月27日 福山駅前シネモード

登壇
島田荘司 秋山純 他
16:45~
                   

劇場サイトより販売日・販売方法をご確認ください。

https://www.humax-cinema.co.jp/ikebukuro/

映画「乱歩の幻影」に関する今後の情報は、

公式X : https://x.com/rampo_movie

公式Instagram : https://www.instagram.com/ramponogenei_movie/

ティザー予告teaser

作品紹介introduction

映画『乱歩の幻影』メインイメージ

ミステリー界のレジェンド、島田荘司による1983年の連作短編集『網走発遙かなり 改訂完全版』(講談社文庫 2024年1月16日刊行予定)は、島田荘司ファンだけでなく、広くミステリーファンに「知られざる名作」として語り継がれてきました。 中でも、江戸川乱歩の知られざる秘密に迫る「乱歩の幻影」は、島田荘司のリアルな体験から発想された、幻の名作です。島田荘司自身の手で書かれた脚本は、「20歳のソウル」監督、秋山純の手に渡り、2年の準備期間を経て、映画化されることとなりました。

新進気鋭の女優、結城モエが初主演。乱歩の魅力に取り憑かれた主人公弓子を、感性豊かに演じます。江戸川乱歩役を、高橋克典。一枚の写真からミステリーを呼び起こす謎の女性、芙蓉を、常盤貴子が演じます。共演に、山口大地、嘉島陸、高橋努、加藤雅也。弓子の恋人里見役は、小貫莉奈が「イケメン」を演じます。また、メタシアターの手法を取り入れた劇中劇演出を、二十歳のソウル原作脚本の中井由梨子が担当。島田荘司は、原作脚本だけでなく、劇中で使用されるオリジナルオペラの作詞作曲も手がけます。

ストーリーstory

「彼女を愛してるさ、
だから殺してみたいんだよ」

弓子は、江戸川乱歩の愛読者。生前の乱歩が吐いた「僕は殺人快楽症になりたい」という言葉を巡り、彼が実際に人を殺しているという話がネット上で蔓延しているのを目にする。しかも殺したのは女。美しい女。乱歩はその女を、今も表参道に片鱗を残す、同潤会アパートの壁に埋め込んだという……。

祖父の写真館のアルバムから出てきた古い写真。写る美しい女、文子。彼と江戸川乱歩との接点が紐解かれ始める。弓子はまるで熱に浮かされたようにこの話にのめり込み、乱歩の親族、ひいては明智小五郎のモデルとなった人物、そしてそのすぐ傍にいた謎の美女までたどり着く。やがて弓子の前に、乱歩の幻影が現れ、彼女に囁くようになる。

乱歩「浅草の劇場の娘、芙蓉。分かるかね?
彼女、ハルピンの出身で天涯孤独なんだ。親兄弟はいない。踊り子仲間からは孤立していて、何度も失踪事件を起こしている。今、突然いなくなっても、みんな誰も不思議がらない。(薄く笑い)彼女を愛してるさ、だから殺してみたいんだよ」

ついに弓子は夢遊病者のように、ノミを手に入れ、たった一人で真夜中の同潤会アパートへと向かう。壁に刃を突き立てる。ボロボロと崩れる壁の破片の中からわずかに見えた着物の―…!

弓子「まさか、…本当に…」

キャストcast

  • 映画『乱歩の幻影』より弓子役 結城モエ

    弓子結城モエ

  • 映画『乱歩の幻影』より江戸川乱歩役 高橋克典

    江戸川乱歩高橋克典

  • 映画『乱歩の幻影』より芙蓉役 常盤貴子

    芙蓉常盤貴子

  • 映画『乱歩の幻影』より福島萍人役 山口大地

    福島萍人山口大地

  • 映画『乱歩の幻影』より二山至役 嘉島陸

    二山至嘉島陸

  • 映画『乱歩の幻影』より里美新造役 小貫莉奈

    里美新造小貫莉奈

  • 映画『乱歩の幻影』より柾木愛造役 高橋努

    柾木愛造高橋努

  • 映画『乱歩の幻影』より金物屋役 ゆめまる(東海オンエア)

    金物屋ゆめまる(東海オンエア)

  • 映画『乱歩の幻影』より弓子の祖父役 加藤雅也

    弓子の祖父加藤雅也(友情出演)

  • 現在の芙蓉

    泉晶子

  • 福島の孫

    西丸優子

  • 二宮芽生

  • 弓子の母

    こばやしあきこ

  • 弓子の父

    村松繁紀

スタッフstaff

  • 映画『乱歩の幻影』 原作・脚本・音楽 島田荘司

    原作・脚本・音楽

    島田荘司

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  • 映画『乱歩の幻影』 プロデュース ・監督 秋山純

    プロデュース ・監督

    秋山純

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  • 劇中劇演出

    中井由梨子

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  • (株)万永 撮影監督

    百束尚浩

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  • 乱歩の幻影 協力プロデューサー/
    オペラ「黒船」実行委員会・委員長

    村松繁紀

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原作・脚本・音楽

島田荘司

〈profile〉

1948年広島県福山市生まれ。武蔵野美術大学卒。1981年『占星術殺人事件』でデビュー。『斜め屋敷の犯罪』『異邦の騎士』など50作以上に登場する探偵・御手洗潔シリーズや、『奇想、天を動かす』などの刑事・吉敷竹史シリーズで圧倒的な人気を得る。2008年日本ミステリー文学大賞を受賞。また「島田荘司選 ばらのまち福山ミステリー文学新人賞」や台湾にて中国語による「島田荘司推理小説賞」の選考委員を務めるなど国境を越えた新しい才能の発掘と育成に尽力し日本の本格ミステリーの海外への翻訳や紹介も取り組んでいる。複数の著作が中国やインドネシアなどアジア以外にイタリアやロシア、チェコなど欧州でも翻訳されている。近年ではオペラも作詞作曲し、2022年には郷里である福山市の「福山城400年博」のイベントとしてオペラ「黒船~阿部正弘と謹子(きんこ)」が上演され好評を博す。

映画「乱歩の幻影」への思い

日本ミステリーの黎明、これは江戸川乱歩さんによってもたらされたものだが、ミステリー好きにとって、この時代ほど摩訶不思議なものはほかにない。同じ探偵小説を追求しながら、欧米の原点と遥かにかけ離れた場所に漂着していて、過去多くの常識人を戸惑わせた。欧米のミステリーが、科学の台頭によって生じた新思想の理知的産物であったことに反し、日本にはまだ科学の台頭が皆無だったので、江戸期の見世物小屋や、黄表紙や春画への民の欲動を、殺人事件への吸引にいわば利用した。大正期の浅草や上野界隈の空気も、これを後押しした。浅草十二階は、当時時代の最先端を行く、科学技術の象徴として都市を彩りつつ、足もとに生じた巨大な暗がりを、貧困と性病が渦巻く一大娼窟に変えた。

理知的だったはずの輸入品、ミステリーは、こうして日本ではポルノグラフィの咲き乱れる日陰の花園となった。しかつめらしい顔をした近代的科学警察、しかし彼らが膝まで浸かる世俗は、度し難いまでに猥雑な都市の闇で、それが乱歩ミステリーであり、大衆が「乱歩」というミステリー記号を耳にする際、たいてい変態紙一重の危な絵が、無言で期待される光景となった理由である。西洋の原点とあまりにかけ離れた見知らぬ終着駅、その二律背反。しかし道徳を理由に葬り去るには惜しい、わが妖しい日陰花だった。

乱歩・清張以降の日本ミステリー史の交通整理に携わってきた者は、日本に独自の乱歩ミステリーの世界、そのよってきたる理由と性質を熟知することになった。こうした光景を紙上に開陳することは少々むずかしい。が、映画なら、十二階を遠景にしながら、妖しく美しい夜の浅草を花開かせることも得意であろう。しかしポルノグラフィすれすれの水面下で、妖しく蠢くこの隠微な光景を支えるには、日本に二人とはいないほどに傑出した女優と、まれな監督の鬼才が必要だ。到底無理なことと諦めていた。

ところが、ある日飄然と、一人の女優が現れた。高貴な血筋を感じさせる気品と貴族性、まれな清潔さ、これに加え、妖しい趣味にも平然の表情で身を浸してみせる、とんでもなく魅力的な女が日本にいた。自分も監督も、彼女ならできると、思わず口を揃えたものだ。それが常盤貴子との出遭い。そう思っていたら、乱歩役に高橋克典氏、現在からこの覗きカラクリを凝視する娘役に結城モエさん、次々に有能な演技者が勝手に集合をはじめて、さらに、浅草オペラを再現せんとアリアを作曲したのだが、これを日本歌曲を歌わせれば当代一の志摩大喜氏が歌おうと言ってくれて、これ以上ない絢爛の才がみるみる集った。

この映画は自分にとってひとつの夢の具現で、これでようやく自分はこのイメージにきりをつけ、次のステージに進めるという気分で、今いる。

二〇二三年七月二十九日 島田荘司

プロデュース ・監督

秋山純

〈profile〉

元テレビ朝日の演出家・プロデューサー。2018年に独立し、映像制作会社 JACOを設立。主な監督作品として、「特命係長只野仁」シリーズ(03〜17/主演:高橋克典)、「同窓会~ラブ・アゲイン症候群」(10/主演:黒木瞳 他)、「陽はまた昇る」(11/主演:佐藤浩市)、「ママが生きた証」(14/主演:阿部サダヲ)、「ハッピー・リタイアメント」(15/主演:佐藤浩市)、「狙撃」(16 /主演:尾野真千子)、「就活家族〜きっと、うまくいく〜」(17/主演:三浦友和)、「ネット歌姫」(19/主演:荻野目洋子)など多数。
JACO設立後は、映画、CM、舞台など、多岐に及び取り組んでいる。最新のCM演出は、湖池屋ポテトチップス、GOETHE:x_黒太字:BMW、ヨーロピアンシュガーコーンなど。企画、監督した映画「20歳のソウル」(22/主演:神尾楓珠)は、報知映画賞5部門でノミネート。2024年1月に、脚本監督した映画「TOKYO RED 鉛丹」(主演:蘭乃はな)の公開も控えている。

秋山純監督コメント

「映画の脚本を書いたんです。監督、この脚本差し上げますので、映像化出来ませんか?」

二年前、島田荘司先生から、書き上げたばかりの脚本を手渡されたのが、全ての始まりでした。以来、「乱歩の幻影」に心を奪われる日々。脚本に書かれていたのは、現代と昭和初期を行き来する、壮大なる物語。実在した人物も登場するストーリーは、ミステリーや、ラブストーリーなどのジャンルを超えた、島田荘司ワールドとしか言えないものでした。

原作は、30年以上前に講談社から発売された連作短編集『改訂完全版 網走発遙かなり』(講談社文庫・今冬刊行予定)に収録されている70ページの短編です。映像化不可能としか言えない、唯一無二の世界観。御手洗シリーズ含め、一千万部以上の著作を国内だけで売り上げた島田荘司先生ですが、映像化された作品は、実は数少なく…それは島田先生が著書の後書きに記しているように、映像化するために自ら高いハードルを決定めていらっしゃるとの事。そんな大切な著作を預けてくださるとは大変光栄なことで、かつ、こちらも全身全霊で向き合うしか道は無い。何が何でも映画化したいと、片っ端から仲間たちに声をかけ、お世話になっている俳優部、事務所にプレゼンして、実現への道を探りました。高橋克典さん、常盤貴子さん、加藤雅也さんと、錚々たる俳優陣が参加にOKをくださり、新進気鋭の女優、結城モエさんとの出会いで、主人公弓子が決まり、一気に撮影まで辿りつきました。

20歳のソウルを観て、連絡をいただいた、岡崎市フィルムコミッションの皆様の心強いバックアップもあり、岡崎市にてクランクイン。東京では、浅草オペラ実行委員会の皆様にご縁をいただき、浅草東洋館(旧フランス座)での、ロケーションも実現しました。島田文学と浅草オペラ。現代と昭和。洋装と和装。様々な文化をカオスのようにミックスさせながら、撮影は進んでいます。実現不可能とも思える弓子の心中描写は、演出家中井由梨子さんの力を借りて、劇中劇として描きました。メタシアターという手法です。この映画とともに、メタシアターという言葉が、市民権を持てば嬉しいです。

島田荘司先生からいただいた挑戦状のような脚本に、スタッフ、キャスト一体になって挑んだ。そんな表現しか見つからないかも知れません。映画化にあたり、島田先生に、リクエストをしました。唯一無二の世界観を表現するために、オリジナルオペラを使わせて欲しい…と。新作「ローズマリーのあまき香り」執筆中の時期にも関わらず、島田先生は、五作のオリジナルオペラを作詞作曲してくださいました。その和風オペラが司る空気感が、乱歩の幻影の色彩を、より鮮やかに味わい深くしてくれました。島田荘司先生のライフワーク、オペラ黒船とともに、乱歩の幻影オリジナルオペラたちも、一刻も早く世に出したいと思います。ご期待ください。

撮影は、秋に続きます。

劇中劇演出

中井由梨子

〈profile〉

兵庫県神戸市出身。作家としての執筆活動を中心に、映像作品・舞台作品の脚本や演出、演技レッスンに力を注ぐ。神戸で旗揚げされたガールズ劇団の座付き作家として活躍後、ミュージカルや映画、テレビドラマの脚本を手がける傍ら、書籍も執筆。2021年、映画化されたノンフィクション小説『20歳のソウル』の販売部数が10万部を突破し、一躍ベストセラー作家の仲間入りを果たす。その作風は《感情の機微を丁寧に描き、多様な人の内面を豊かに表現する》のが特長。

(株)万永 撮影監督

百束尚浩

〈profile〉

1977年生まれ。日本大学芸術学部映画学科卒。大学で映画監督堀江慶との出会いをきっかけに撮影人生がスタート。在学中35mmフィルムで撮影した、長編デビュー作品『グローウィン グローウィン』の試写会で秋山純監督と出会う。パナビジョン・デジタルイメージング・ジャパンに勤めたあと独立。テレビドラマ「アストロ球団」で秋山純監督と再会。以降、ピクシブ文芸大賞・大賞受賞作品ドラマ「Q&A」やドラマ「就活家族」、ティザーCM・ポスターなど担当問わず数多くタッグを組んでいる。「20歳のソウル」をはじめ、秋山の監督する全ての映画で、撮影監督をつとめる。湖池屋ポテトチップス60周年記念CMなど、 CMの撮影監督も多数。

協力プロデューサー/オペラ「黒船」実行委員会・委員長

村松繁紀

〈profile〉

1970年5月10日生まれ。オペラを歌う会社員。「本格ミステリー作家の巨匠・島田荘司先生の古希のお祝い会」を皮切りに、「島田荘司先生と一緒に音楽を楽しむ会」を7回主催。 企画・プロデュース・出演など全てを行う。2023年5月23日には島田荘司先生の新刊「ローズマリーのあまき香り」出版記念パーティーを主催し、小説、オペラ、そして映画「乱歩の幻影」の全ての作品を提供する島田荘司先生の魅力に迫った。島田荘司作詞作曲のオペラ「黒船〜阿部正弘と謹子」を2023年10月16日(月)昼・夜2回公演で、渋谷区文化総合センター大和田さくらホールにて上演予定。

協賛sponsorship

  • 映画『乱歩の幻影』スポンサー 講談社
  • 映画『乱歩の幻影』スポンサー AMOSU INC.
  • 映画『乱歩の幻影』スポンサー BIWAKO
  • 映画『乱歩の幻影』スポンサー 笑暮屋
  • ゆうが
  • 乾木工芸
  • 吉田陽一
  • 氏家茂樹